質問主意書

第174回国会(常会)

質問主意書


質問第七四号

普天間基地移設先の検証及び選定過程における経費支出に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年五月二十四日

佐藤 正久   


       参議院議長 江田 五月 殿



   普天間基地移設先の検証及び選定過程における経費支出に関する質問主意書

 普天間基地移設問題に関して、報道によれば、政府は同基地の代替施設を名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に埋め立てによって建設する方向で最終調整に入ったとされている。
 同問題については、昨年夏の鳩山民主党代表による「最低でも県外」発言、また、その後の政権交代を受けて、鳩山内閣による「検証」がなされ、移転先として、これまでグアム・テニアン、嘉手納、ホワイトビーチ沖合、徳之島などの地名が挙げられるとともに、政府による現地調査、また、米国政府、地元自治体及び住民等との調整が行われてきたものと認識している。
 一方、鳩山内閣において実施されている事業仕分けは、国民への透明性を確保しつつ、国家予算執行の見直しなどを行うとされており、財政難の時節柄、時宜を得たものと考えているが、普天間基地の代替施設を現行案とほぼ同じ地域に、ほぼ同様の工法によって建設する場合、八ヵ月間に及ぶ検証及び移設先選定のために支出された経費は、最大の無駄遣いと考えざるを得ない。
 右の点を踏まえ、以下質問する。

一 普天間基地移設問題の検証開始から現在まで、本案件に関する関係閣僚及び首相官邸、防衛省、外務省等の職員によるワシントンDC、ハワイ、グアム等の米国出張、また沖縄県、鹿児島県等への出張に係る旅費、滞在費、会議費、日当等経費支出額について、それぞれ個別、具体的に明らかにされたい。

二 普天間基地の移設先について、現行案とほぼ同じであることが表明された今、一で記述した支出は無駄遣いであったと言わざるを得ないが、政府の認識を示されたい。

  右質問する。