質問主意書

第173回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第二号

内閣参質一七三第二号
  平成二十一年十一月四日
内閣総理大臣 鳩山 由紀夫   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員浜田昌良君提出インド洋補給支援活動に対する各国政府からの要請に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員浜田昌良君提出インド洋補給支援活動に対する各国政府からの要請に関する質問に対する答弁書

一について

 テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法(平成二十年法律第一号)に基づく補給支援活動(以下「補給支援活動」という。)については、鳩山内閣総理大臣に対して、ハーパー・カナダ首相より、補給支援活動は非常に有益である等の発言があったほか、ブラウン英国首相からも、補給支援活動に関する発言があった。これに対し、鳩山内閣総理大臣は、アフガニスタンに対する日本の支援について、どのような在り方が望ましいのか考えていくこと等を述べた。
 また、岡田外務大臣に対して、ゲイツ米国国防長官から補給支援活動に対する高い評価が述べられたほか、ミリバンド英国外務大臣、スパンタ・アフガニスタン外務大臣、ギラーニ・パキスタン首相及びクレーシ・パキスタン外務大臣より、補給支援活動を評価する、その継続を希望する等の発言があった。これに対し、岡田外務大臣は、補給支援活動については、よく検討していくこと等を述べた。

二について

 外国首脳等より、お尋ねのような発言はない。

三及び四について

 御指摘の決議においては、海上阻止の要素を含む「不朽の自由」作戦等に対する各国の貢献について、国際連合安全保障理事会として評価する旨が述べられており、このような評価を含む決議は昨年及び一昨年にも同様に採択されている。いずれにしても、補給支援活動については、単純な延長は行わず、アフガニスタン支援の大きな文脈の中で対処していく考えである。

五について

 北澤防衛大臣の御指摘の発言は、前政権が補給支援活動の期限の延長の必要性等について説明するに当たり、補給支援活動に対する国際社会の評価を強調し過ぎていたのではないかという問題意識を述べたものであって、補給支援活動に対する国際的評価が低いということを述べたものではない。

六について

 ソマリア沖・アデン湾の海賊事案は昨年に比べ大幅に増加しており、我が国だけでなく国際社会にとって引き続き大きな脅威となっている。自衛隊による海賊対処行動については、海上輸送の安全確保のために極めて重要な役割を果たしていることから、引き続き活動を実施しているものであり、御指摘のような「ご都合主義」との批判は当たらないと考えている。なお、民主党が海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案に反対したのは、同法案においては、海賊行為への対処は海上保安庁が必要な措置を実施するとされながら、防衛大臣は、特別の必要がある場合には、自衛隊の部隊を派遣することが可能とされており、その判断の主体が海上保安庁ではない等の理由によるものと承知している。