質問主意書

第173回国会(臨時会)

質問主意書


質問第九三号

防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画の策定に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十一年十二月三日

佐藤 正久   


       参議院議長 江田 五月 殿



   防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画の策定に関する質問主意書

 我が国の防衛政策の基本は、国防の基本方針と防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画である。防衛計画の大綱は、今後の我が国の安全保障及び防衛力の在り方を示すもので、現大綱は平成十六年十二月十日に安全保障会議及び閣議で決定されたもので、五年後の改定がうたわれている。
 また、五年間の主要装備品の整備内容を定めた現行の中期防衛力整備計画(平成十七年度~二十一年度)も防衛計画の大綱と同日閣議決定され、今年度末が期限となっている。
 北澤防衛大臣は本年九月二十四日の新聞各社とのインタビューで「鳩山総理から防衛大臣を拝命したときに二つの指示がありました。一つが防衛大綱の見直しと次期中期防の策定に向けて関係大臣と連携すること。総理の直命ですから重く受け止めてやっていきたい。予算との関係で言えば防衛大綱がありますからまったく根拠がないということにはならない。しかし、法律に五年で見直すと書かれている以上、進めなくてはなりません。前政権の懇談会の結論もありますから、それのいいところはつまみ食いさせていただき、あらゆる知恵を拝借して先延ばしはしない考えです。わが国の防衛に指針がないと世界に与える影響は極めて大きいと思います。財務との関係もありますから関係大臣とよく調整して年内策定を進めたい。」と述べている。
 それが十月九日、突然策定を来年末に先送りすることになった。
 右の点を踏まえ、以下質問をする。

一 鳩山総理は防衛政策の基本も考えず、また防衛計画の大綱を策定せずにどう防衛政策を進めていくのか、明らかにされたい。

二 鳩山総理は北澤防衛大臣の就任時に防衛大綱の見直しと次期中期防の策定を年内と指示し、それが先送りとなったが、その理由について示されたい。

三 鳩山総理は防衛計画の大綱の見直しなども先送りし、さらに防衛予算に関する閣僚委員会において、北朝鮮の相次ぐミサイル発射や核実験へ対処するためのPAC3の配備をしないといった重大な防衛問題の議論が行われているようだが、そうした事実はあるのか、見解を示されたい。

四 防衛予算に関する閣僚委員会の設置理由及び法的権限、今後、そこで何を議論し決定するのかについても見解を示されたい。

  右質問する。