質問主意書

第173回国会(臨時会)

質問主意書


質問第六〇号

中国による東シナ海ガス田開発に関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十一年十一月二十六日

山谷 えり子   


       参議院議長 江田 五月 殿



   中国による東シナ海ガス田開発に関する再質問主意書

 先に提出した、中国による東シナ海ガス田開発に関する質問主意書に対する政府答弁書(内閣参質一七三第二一号。以下「政府答弁書」という。)を受け取った。しかし、この政府答弁書によっても、なお疑問点が残ることから、再度質問する。

一 政府答弁書「一及び三について」において、中国側から「白樺海洋構築物の維持・管理等に関する作業を行ったものであるとの説明を受けている」とあるが、政府はその説明に対して納得しているのか明らかにされたい。また、技術者らの住居棟の建設、掘削塔の建設、処理施設の建設について現時点で確認している事実をそれぞれ明らかにされたい。

二 一に関連して、ガス田開発・掘削に必要な施設整備を中国側が進めていたとすれば、それは平成二十年六月の合意に違反する行為であり、原状回復を中国に求めるべきと考えるが、政府の認識を明らかにされたい。

三 前回質問主意書の四における「中国が一方的に掘削を開始するような事態が生じたとき、政府はどのような対応をとるのか」という質問に対し、政府答弁書「四について」では「現在、中国側に対して、合意の速やかな実施を働きかけているところであるが、今後とも日本の国益の確保を前提として適切に対処してまいりたい」との回答があった。しかし、具体的内容が不明確である。中国が白樺ガス田での一方的な掘削を開始した場合、政府は日中間の合意が破棄されたものと考えるか。またその場合の対抗策は何か検討しているのか。

四 政府答弁書「四について」によると、日中間の合意の速やかな実施を中国側に働きかけているとのことだが、すでに合意から一年半近く経つにもかかわらず、交渉に入れない状況である。合意から今日までの交渉の経緯を具体的に明らかにされたい。また、そもそも中国側に合意を履行しようとする意志があるのかどうか、その点についての政府の認識を明らかにされたい。

五 政府答弁書「一及び三について」において、「平素から東シナ海を含む我が国周辺海域の状況を注視しており」とあるが、平素具体的にどのような形で注視しているのか、明らかにされたい。また、東シナ海ガス田付近では具体的にどのような形で注視しているのか、明らかにされたい。

  右質問する。