質問主意書

第173回国会(臨時会)

質問主意書


質問第四〇号

日本教職員組合と「子どもの権利条約」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十一年十一月十六日

山谷 えり子   


       参議院議長 江田 五月 殿



   日本教職員組合と「子どもの権利条約」に関する質問主意書

 次の事項につき質問する。

一 平成二十一年二月に広島で開かれた日本教職員組合の第五十八次教育研究全国集会で配布された資料によると、「憲法の理念を生かし、子どもの権利条約を広めよう」とあり、「『公共の精神』『規範意識』『伝統と文化の尊重』など、個人の内面に関わることを法律によって強制することは問題であり、子ども一人ひとりの『思い』を大切にしながら日々の教育を行っていくことの方が大切です」とある。こうした姿勢では、子供たちを教育していくことが難しいと考えるが、政府はどのような見解をもっているか。

二 「川崎市子どもの権利条例」では、「ありのままでいる権利」等が定められ、調査・勧告・是正要請など広範な権限が付与された「人権オンブズパーソン」も設けられている。そのことによって、教師が授業中立ち歩いた児童を注意したら人権侵害に認定された事例なども出てきたという。また「川西市子どもの人権オンブズパーソン条例」が制定されている川西市でも、授業妨害を繰り返していた生徒らに対し別室指導を行った教師について、生徒がオンブズパーソンに申し立てたことで、オンブズパーソンによる是正勧告が学校に出されたという事例も出てきたという。
 政府は、このような事例を調査し、状況を把握しているか。また、このような事例について、どのように考えるか。

  右質問する。