質問主意書

第171回国会(常会)

答弁書


答弁書第一二一号

内閣参質一七一第一二一号
  平成二十一年四月十七日
内閣総理大臣 麻生 太郎   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員藤末健三君提出教科書検定手続きの透明化に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員藤末健三君提出教科書検定手続きの透明化に関する質問に対する答弁書

一について

 昨年十二月二十五日に教科用図書検定調査審議会(以下「審議会」という。)が文部科学大臣に対して提出した報告(以下「報告」という。)においては、教科用図書検定手続の透明性の一層の向上を図るため、審議会の部会や小委員会の議事概要を作成して検定審査終了後に公表することとされているが、一方で、外部からの圧力がなく静ひつな環境の下、委員が自らの識見に基づいて調査審議を行い、自由闊達な議論を通して合意形成が図られることが重要であるため、個々の意見のやり取りの公表や会議自体の公開については、行わないことが適当であるとされている。文部科学省としては、報告に沿って、適切に対応する必要があると考えている。

二について

 教科書調査官が作成する調査意見については、本年三月に教科用図書検定規則(平成元年文部省令第二十号)の一部を改正し、平成二十一年度以降の申請に係る調査意見を公開することとしたところである。

三について

 教科用図書の申請者による検定意見に対する意見の申立てについては、既に教科用図書検定規則第九条において規定されており、文部科学省としては、検定意見の原案である教科書調査官が作成する調査意見に対して、申請者が意見を申し立てる仕組みを設ける必要があるとは考えていない。