質問主意書

第171回国会(常会)

答弁書


答弁書第一一四号

内閣参質一七一第一一四号
  平成二十一年四月十四日
内閣総理大臣 麻生 太郎   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員田中康夫君提出淀川水系河川整備計画に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員田中康夫君提出淀川水系河川整備計画に関する質問に対する答弁書

一について

 大戸川ダムについては、河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第十六条の二の規定に基づき、国土交通省近畿地方整備局(以下「近畿地方整備局」という。)が関係府県知事の意見聴取等を経て平成二十一年三月に策定した淀川水系河川整備計画(以下「計画」という。)において、今後整備が必要な洪水調節施設として位置付けているものの、「ダム本体工事については、中・上流部の河川改修の進捗状況とその影響を検証しながら実施時期を検討する。」としているとおり、計画の対象期間内に大戸川ダムのダム本体の建設工事(以下「本体工事」という。)を実施することを定めているものではなく、御指摘のように「滋賀県知事、京都府知事及び大阪府知事の意見とは百八十度異なる方針を改めて示した」とは考えていない。

二及び三について

 一についてで述べたとおり、計画においては、計画の対象期間内に大戸川ダムの本体工事を実施することを定めているものではなく、本体工事を実施する場合には、河川法第十六条の二の規定に基づき計画を変更することとなる。

四について

 大戸川ダムの本体工事を実施する場合における計画の変更の内容については、現時点で具体的に想定していないため、お答えできない。

五について

 近畿地方整備局においては、河川法第十六条の二の規定に基づく計画の策定に当たって、計画の案を作成する段階において、洪水に対する安全性の確保を図るための方策である大戸川ダム建設事業の代替案として、一級河川淀川水系淀川のうち同水系宇治川及び同水系瀬田川を除いた区間において河道掘削又は橋梁の架け替えにより河道の流下能力の向上を図ること、天ヶ瀬ダムの貯水池の掘削又は遊水地の整備により洪水調節容量の確保を図ること等の施策について、経済性、事業期間、技術的課題等の観点から実現可能性を総合的に検討し、いずれの施策についても、代替案として適切ではないと判断したものである。

六について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではなく、お答えすることは困難である。