質問主意書

第171回国会(常会)

答弁書


答弁書第六一号

内閣参質一七一第六一号
  平成二十一年三月三日
内閣総理大臣 麻生 太郎   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員谷岡郁子君提出教育現場におけるアレルギー疾患への対応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員谷岡郁子君提出教育現場におけるアレルギー疾患への対応に関する質問に対する答弁書

一について

 文部科学省としては、各学校においては、すべての学級に各種のアレルギー疾患を持つ児童生徒がいるという前提に立って健康管理や教育上の配慮に努めていく必要があると認識している。

二について

 文部科学省においては、アレルギー疾患等の児童生徒の多様化する現代的な健康課題に対応するため、平成十九年度予算において「学校・地域保健連携推進事業」として約一億百万円、「児童生徒の現代的健康課題への学校における取組に関する調査研究」として約三千五百万円、「栄養教諭を中核とした学校・家庭・地域の連携による食育推進事業」として約一億二千万円を計上し、平成二十年度予算において「子どもの健康を守る地域専門家総合連携事業」として約一億千五百万円、「児童生徒の現代的健康課題への学校における取組に関する調査研究」として約二千七百万円、「子どもの健康を育む総合食育推進事業」として約二億円を計上してきたところである。また、御指摘の「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」(以下「アレルギー疾患ガイドライン」という。)については、財団法人日本学校保健会が作成して各学校に配布したものであり、文部科学省としては、これに係る経費として約三千二百万円を補助している。
 さらに、文部科学省においては、学校におけるアレルギー疾患への対応の充実を図るため、平成二十年十一月十七日及び同年十二月一日に教職員等を対象とした「学校におけるアレルギー疾患に対する取組に関する講習会」を開催したところである。

三について

 文部科学省としては、各学校の設置者によるアレルギー疾患ガイドラインを参考とした取組を支援する観点等から、教職員等を対象とした指導参考資料の作成、学校への専門医の派遣、公立義務教育諸学校の給食施設の整備に対する補助及び学校における食育の推進のためのモデル事業を行うこととしている。

四について

 フッ化物による洗口については、高いう蝕予防効果があり、安全性が確保されているものと考えているが、学校における集団でのフッ化物による洗口を実施するに当たっての留意点として、学校歯科医の管理と指導の下、教職員、保護者等がその必要性を理解し、児童生徒及び保護者の同意を得ること並びに厚生労働省が作成した「フッ化物洗口ガイドライン」を参考にして、慎重かつ適正に行うことを示しているところである。