質問主意書

第171回国会(常会)

質問主意書


質問第一二一号

教科書検定手続きの透明化に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十一年四月七日

藤末 健三   


       参議院議長 江田 五月 殿



   教科書検定手続きの透明化に関する質問主意書

 沖縄戦の集団自決に関する高校日本史教科書の記述をめぐり、検定過程の不透明さが指摘されたことを受け、検定手続きの改善について審議していた教科用図書検定調査審議会は、平成二十年十二月二十五日付け報告において、①部会・小委員会の議事概要を検定終了後に公表、②検定結果に大きな影響を及ぼすとされる教科書調査官の氏名・略歴等を公表という改善策を示した。
 しかしながら、この改善策は十分とは考えられないため、以下質問する。

一 右報告では、委員が自由に議論できる静かな環境を保つため、会議自体の公開は引き続き行わないことが適当とされているが、公共性が高い教科書の作成については情報を完全に公開すべきと考えるが、政府の見解を確認する。

二 実際の教科書作成に当たり教科書調査官による意見にどのようなものがあったかを少なくとも教科書執筆者に公開すべきではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。

三 教科書執筆者が教科書調査官に対して意見を申し立てる仕組みを教科書検定手続きに組み込むべきではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。