質問主意書

第171回国会(常会)

質問主意書


質問第七三号

麻生首相の外遊に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十一年三月二日

喜納 昌吉   


       参議院議長 江田 五月 殿



   麻生首相の外遊に関する質問主意書

 麻生首相は就任以来、頻繁に外遊を繰り返している。内政に重要な課題を抱え、支持率も低下する一方で、外交で得点を稼ごうとしているのではないかとの論調もある。また二月二十四日には、ワシントンを訪れ、オバマ米大統領と会談したが、この会談は米CNNテレビに「一時間の会談のために一万一千キロの長旅」と揶揄された。
 よって、以下質問する。

一 二月二十五日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、麻生政権は経済危機への対応が不十分で、政治のまひが日本の経済危機を一層深刻化させているとの社説を掲載した。同紙は、輸出に依存する日本経済は世界の需要落ち込みの影響を受けやすく、株式市場の下落によって銀行にも悪影響が及び始めていると指摘するとともに、麻生政権は経済危機の当初、名ばかりの景気刺激策を出したにすぎず、世界経済の回復を待つだけだったと、無策ぶりを批判した。この批判に対する、政府の見解を明らかにされたい。同時に、同紙に対して反論をしたのか、したのであればどのような反論をしたか、明らかにされたい。

二 同紙は、また麻生政権は政治基盤が弱く国会で法案を成立させることができない上、自民党に対する国民の支持が低いため、総選挙に打って出ることもできないと日本政治の閉塞状況を指摘し、早期解散を呼びかけた。この指摘を政府はどう受け止めるか、見解を明らかにされたい。

三 麻生首相の今回の米国訪問に、かかった経費の総額を明らかにされたい。

四 今回の米国訪問も含め、麻生首相が就任以来訪問した外遊先を、訪問した日時、訪問国、期間、目的と併せて時系列に沿って明らかにされたい。

五 現在までに麻生首相の訪問外交にかかった経費の総額を明らかにされたい。

六 前記の訪問外交にかかった経費を交通費、宿泊費、パーティー費、プレスセンター設置費、随行員にかかる経費など、項目別に明らかにされたい。

七 前記の訪問外交に随行した政府関係者の延べ総人数を明らかにされたい。

八 今後、麻生首相が訪問を予定している外遊先を、日時、訪問国、期間、目的と併せて明らかにされたい。

九 麻生首相は、内政に重要な課題が山積している中、なぜこのように矢継ぎ早に外国を訪問しているのか。その理由を明らかにされたい。

  右質問する。