質問主意書

第171回国会(常会)

質問主意書


質問第四九号

高速自動車国道東九州自動車道に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十一年二月十八日

松野 信夫   


       参議院議長 江田 五月 殿



   高速自動車国道東九州自動車道に関する質問主意書

 高速自動車国道東九州自動車道のうち、福岡県築上郡築上町大字上ノ河内から大分県宇佐市大字山本までの区間(以下、「本件区間」という。)のルートについて、地域住民の方から現行予定ルートよりも安価なルートが具体的に提案されていることもあり、以下のとおり質問する。

一 我が国の公共事業は、よく、「小さく生んで大きく育てる。」、「動き始めたら止まらない。」等といわれている。事業計画が策定されてから本体着工に至るまでに長時間を要する大型公共事業においては、その間の経済状況の変化や、地方自治・分権や個人の確立等から新たな意見表明がなされることもあり、常に事業計画等の見直し・検討があってしかるべきであると考える。特に、今回のように、地域住民が具体的により安価なルートや工法を提案した場合は、それらを真摯に検討し、追求すべきことは当然のことと考えるが、政府の見解を求める。

二 本件区間には、現在、確定したルートが存在するのか、それとも予定されているルートと呼ばれるもの(以下、「予定ルート」という。)は存在するが、未確定の段階であるのか明らかにされたい。確定しているとすれば、いつ、どのような組織決定によって確定したのか。また、未確定であるとすれば、予定ルートについて概略図を添付のうえ具体的に明らかにされたい。そして、いつ頃、どのような組織決定によって確定する予定であるか明らかにされたい。

三 現在、予定ルートでの事業費は暫定二車線で約一、〇三〇億円であると聞いているがそのとおりか。もし異なるのであるならばいくらであるか。また、いずれの場合も、切盛土工費、橋梁費、連絡等施設費、用地補償費、文化財調査費の明細とそれらを含んだ付帯工事費、遮音壁設置費及びインターアクセス道路整備費はそれぞれいくらと考えているか、明細を示されたい。

四 地域住民からは、予定ルートよりも山側を通行する、いわば山裾ルートの提案がなされている。こうした山裾ルートはかつて旧日本道路公団において検討されたことがあると聞いているがそのとおりか。検討の結果、山裾ルートが採用されなかったとすれば、それはいつ、どのような理由から採用されなかったのか、具体的に示されたい。

五 本件区間について、これまで、予定ルートの他にいくつのルートを検討してきたか。複数のルート検討を行ったのであれば、それぞれのルートの実際の行程(概略図添付)、費用、工期、長所短所などを明らかにされたい。

  右質問する。