質問主意書

第171回国会(常会)

質問主意書


質問第四六号

高速増殖炉「もんじゅ」運転再開の四度目の延期への対応に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十一年二月十六日

藤末 健三   


       参議院議長 江田 五月 殿



   高速増殖炉「もんじゅ」運転再開の四度目の延期への対応に関する質問主意書

 独立行政法人日本原子力研究開発機構は、高速増殖炉「もんじゅ」運転再開の四度目の延期を決めた。原子力は完全な安全を目指す必要があるが、度重なる計画の変更により地元住民の方々と国民の不信は限界まで達していると考える。核燃料サイクルは超長期的なエネルギーの安定供給や地球温暖化への対応への大きな鍵となると考えるが、「もんじゅ」の再開は延期され、一方で六ヶ所村の再処理工場の完成も十五回目の延期となっている。
 特に「もんじゅ」は、一九九五年、設計ミスによる冷却材ナトリウムが漏れ出す事故があり、その後十年以上運転が行われていない。その間も税金は投入されている。そこで以下質問する。なお、独立行政法人日本原子力研究開発機構に対する政府の監督責任を踏まえ、誠実に答弁されたい。

一 運転が止められている期間に投入した税金の総額を示されたい。

二 四回の運転再開計画の延期それぞれについて延期された期間及びその期間に使われた税金を詳細に示されたい。

三 今までの再開計画延期の責任はどのようにとられたのか。その具体的な内容を示されたい。

四 今回の延期に伴う改善をどのように行うか、また、次の運転再開の見通し、独立行政法人日本原子力研究開発機構の大幅な組織体制などの見直しを行うかどうか政府の見解を具体的に示されたい。

五 また、今まで繰り返された運転再開の延期の根本的な問題がどこにあり、今後どのような対応をとり、将来計画をどう確立するかを政府を挙げて検討すべきと考えるが、どうか。少なくとも独立行政法人日本原子力研究開発機構の現行の体制では現状を変えることはできないのではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。