質問主意書

第171回国会(常会)

質問主意書


質問第二六号

在沖米海兵隊のグアム移転に係る協定に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十一年二月四日

喜納 昌吉   


       参議院議長 江田 五月 殿



   在沖米海兵隊のグアム移転に係る協定に関する質問主意書

 政府は、米海兵隊普天間航空基地移設の日米合意推進などを明記する条約「在沖米海兵隊のグアム移転に係る協定」を米政府との間で二月上旬に署名する方針を明らかにした。しかし、普天間航空基地移設に関しては、沖縄県議会の「名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する意見書・決議」に代表されるように、沖縄県内で反対の声が極めて根強く、仲井眞知事も移設案の沖合移動を主張しており、計画の実現性にも不確実な部分が多い。よって以下質問する。

一 この条約に自衛隊関係の条項が含まれているか否かを、明らかにされたい。

二 政府は、この条約にどのような条項を盛り込もうとしているのか、具体的に示されたい。

三 政府は、米軍再編経費の総額を、私が本年一月二十二日に提出した質問主意書の答弁(内閣参質一七一第一二号)でも明らかにしていないが、この条約でグアム移転費に関する日本側の経費負担の上限をいくらに定めようとしているのか、金額で明らかにされたい。

四 政府は、この条約に日本の経費支出に関して、米国の目的外使用の禁止を規定するのか、するのであれば、米国が規定に違反した場合に対する罰則を設けるのか否か、明らかにされたい。

五 政府は、この条約に米国の経費支出に関して、具体的に規定するのか、明らかにされたい。

六 普天間航空基地の移設問題をめぐり、地元沖縄県では名護市辺野古沿岸域への移設そのものに反対する声や沖合移動を求める声が上がり、政府と地元との間で調整がついていないにもかかわらず、普天間航空基地移設の日米合意推進を明記する条約を米国との間で結ぶことは、拙速の感を否めず、沖縄県民の意思を無視したものと言わざるを得ない。この点を政府はどう受け止めているか明らかにされたい。

  右質問する。