質問主意書

第170回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一二五号

内閣参質一七〇第一二五号
  平成二十年十二月十九日
内閣総理大臣 麻生 太郎   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員松野信夫君提出食中毒事件としての水俣病における政府の対応に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員松野信夫君提出食中毒事件としての水俣病における政府の対応に関する再質問に対する答弁書

一について

 お尋ねについては、御指摘のとおりである。

二について

 御指摘の時期においては、特定の飲食店が一定の期間に販売の用に供した食品(以下「当該食品」という。)が食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第四条(現第六条)第二号に該当するかどうかは、十分な科学的・経験上の知見に基づき、当該食品のすべてについて、有毒な物質を含む食品であると確実に判断し得るかによって決していたところである。このことは、水俣湾内の特定地域に棲息する魚介類についても同様である。

三について

 食品衛生法第二十七条(現第五十八条)第一項は、食品に起因して中毒し、又はその疑いがある者を診断した医師に対し、直ちにその旨を届け出るよう義務付ける規定であり、御指摘のように「正確な疾患の原因や病名が判明するまで届出は不要」であるとは考えていない。
 また、御指摘の時点から新たな水俣病の発症者をみなくなった昭和三十五年までの時期においても、当該届出は行われていなかったものと認識しているが、御指摘の答申があったことにより、既に同病に関する全体的な情報を把握できていたことから、同条に基づく報告を受ける実際上の必要はなかったものと考えている。