質問主意書

第170回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第三七号

内閣参質一七〇第三七号
  平成二十年十月十日
内閣総理大臣 麻生 太郎   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員紙智子君提出飲用乳価引き上げに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員紙智子君提出飲用乳価引き上げに関する質問に対する答弁書

一について

 都府県の酪農経営については、平成二十年八月現在における乳牛用の配合飼料の小売価格が、一トン当たり七万千四百九十円と、前年同時期に比べて約十四パーセントの上昇となっており、例年よりも厳しいものと認識している。

二について

 平成二十年二月一日現在における都府県の乳用牛の飼養戸数は、一万六千三百戸となっており、前年同時期に比べて四・七パーセントの減少となっている。

三について

 生産者団体が乳価の再引上げを求め、乳業メーカーとの間で交渉が行われていることは承知しており、農林水産省としては、現下の酪農経営の厳しい状況について、生産者団体、乳業メーカー、量販店、消費者等の間で認識の共有が早期に図られ、この交渉が前進するような環境づくりを行っているところである。

四について

 配合飼料価格の高騰等を踏まえ、緊急に酪農経営の安定を図るため、平成二十年二月に都府県酪農緊急経営強化対策を創設するとともに、加工原料乳生産者補給金の単価について、前年度に比べ一キログラム当たり一・〇円引き上げたところである。また、平成二十年六月には、都府県酪農緊急経営強化対策の拡充を行うとともに、加工原料乳生産者補給金の単価について、さらに一キログラム当たり〇・三円引き上げたところである。

五について

 原油や畜産飼料等原材料価格の高騰の影響が懸念される農林漁業者については、株式会社日本政策金融公庫において、従前の農林漁業金融公庫資金の返済等についての相談窓口を設置し、その活用を呼び掛けているところである。