質問主意書

第170回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一二七号

高松塚古墳壁画損傷を再度隠蔽した事件に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年十二月十一日

前川 清成   


       参議院議長 江田 五月 殿



   高松塚古墳壁画損傷を再度隠蔽した事件に関する質問主意書

 文化庁は十二月九日、高松塚古墳壁画を作業中に損傷した事実を十一月二十五日の発生から二週間後に公表するに至ったが(以下、「本件損傷」という。)、同庁は、平成十四年一月二十八日にも二度、高松塚古墳壁画を損傷し、その際も四年間に亘ってこの事件を隠蔽し続けた(以下、「前回隠蔽事件」という。)。
 政府は前回隠蔽事件を反省し、同種事件が発生したときは速やかに公表すると約束していたにもかかわらず(平成十八年四月二十日付け当職質問主意書に対する答弁書(内閣参質一六四第五〇号)の七)、本件損傷もまた直ちには公表されなかった。
 ついては、以下の通り質問する。

一 本件損傷の原因は何か。

二 前回隠蔽事件に際して、政府は損傷に関して何を反省し、損傷の再発防止のためにいかなる施策を講じていたか。

三 前回隠蔽事件に際して、政府は隠蔽に関して何を反省し、隠蔽の再発防止のためにいかなる施策を講じていたか。

四 前回隠蔽事件に関して、関係者らは、どのような処分を課せられたか。

五 適切な施策を講ずるとともに、相当な処分がなされたにもかかわらず、またしても貴重な壁画が損傷し、また事件の公表も二週間も遅滞してしまったのは何故か。
 結局、前回隠蔽事件に対する総括が不十分であり、文化庁の隠蔽体質が払拭されていないのではないか。

六 本件損傷を受けて、文化庁はまたしても「再発防止に努めたい」と述べているが、今度こそ再発を防止できるよう、関係者らに対してどのような処分を課すとともに、いかなる施策を講ずるのか。

  右質問する。