質問主意書

第170回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一二六号

百年に一度の危機を克服するための「アジア・ゲートウェイ構想」の強力な推進に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年十二月十日

藤末 健三   


       参議院議長 江田 五月 殿



   百年に一度の危機を克服するための「アジア・ゲートウェイ構想」の強力な推進に関する質問主意書

 平成十九年五月十六日に「アジア・ゲートウェイ構想」が日本政府により作成された。本構想は、日本が今後安定した経済成長を続け、世界にとって魅力ある「場」となるためにも、成長を続けるアジアをはじめとした、海外の成長や活力を日本に取り込むことが重要な課題であると位置づけ、新たな「創造と成長」を目指して、人・モノ・カネ・文化・情報の流れにおいて、オープンな経済社会を構築することを目的・ねらいとした。「アジア・ゲートウェイ構想」は、日本が魅力ある国となるために必要な政策を実現するための構想であり、そうした日本の魅力を広く海外に発信することを目指している。
 特に、世界的な経済危機に直面している現状において、本構想の推進は、新たな経済成長の機会を見出すという意味においても重要である。とりわけ、航空・港湾・物流改革、日本・アジアの金融資本市場の育成・強化、「国内市場型」産業の競争力強化、アジアの活力を取り込む地域戦略、アジアの共通発展基盤の整備などは新たな機会を創るものである。「危機」は「危険」と「機会」が合わさりできた言葉と言われている。まさに新たな「機会」を作る取り組みとしてのアジア・ゲートウェイ構想の推進に期待し、以下質問する。

一 アジア・ゲートウェイ構想の進捗状況はどのようになっているか。また、PDCAサイクルを活用して、本構想の進捗状況を定期的にチェックしているか。

二 アジア・ゲートウェイ構想にPDCAサイクルを活用しているとすれば、本構想の見直しの必要性が生じてきていないか。政府の見解を示されたい。

三 アジア・ゲートウェイ構想を取りまとめるため、「アジア・ゲートウェイ戦略会議」を随時開催することとされており、アジア・ゲートウェイ戦略会議は、第一回会議が平成十八年十一月八日に開催されたが、平成十九年五月十六日開催の第九回会議以降開催されていない。本構想自体の進捗状況の確認やそれに基づく本構想の見直しなどの必要があると考えるが、今後開催する計画はあるのか。政府の見解を示されたい。

四 また、アジア・ゲートウェイ戦略会議を開催しないでアジア・ゲートウェイ構想を強力に推進することは可能なのか。政府の見解を示されたい。

  右質問する。