質問主意書

第170回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一一二号

航空自衛隊小松基地の民間宿舎借り上げ契約に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年十一月二十八日

松野 信夫   


       参議院議長 江田 五月 殿



   航空自衛隊小松基地の民間宿舎借り上げ契約に関する質問主意書

 田母神俊雄前航空幕僚長は、自ら決裁して、昨年八月二十一日、航空自衛隊小松基地で元谷外志雄アパグループ代表をF15イーグル戦闘機に特別に搭乗させたり、また、アパグループ第一回「真の近現代史観」懸賞論文に「日本は侵略国家であったのか」という論文を応募して、アパグループから最優秀藤誠志賞として賞金三百万円が授与されるなど、アパグループとの不透明な関係が指摘されている。さらに二〇〇三年度以降に、航空自衛隊小松基地(以下、「小松基地」という。)が基地周辺の民間宿舎を借り上げた際の契約において、アパグループとの契約が三分の一を占めるという報道もなされており、さらに疑惑が深まっている。
 そこで、以下のとおり質問する。

一 二〇〇〇年度以降、二〇〇八年度十月末日までに、小松基地が基地周辺の民間アパートやホテルを宿舎として借り上げた際の契約について、各年度ごとに全体の契約件数、契約金額、そのうちアパグループとの契約の件数と金額を、それぞれ明らかにされたい。

二 前項の契約内容として、アパグループから、小松基地以外との契約とは異なる、何らかの便宜の提供や有利な条件の提示がなかったか、明らかにされたい。もしあった場合には、その具体的な内容を明らかにされたい。

三 第一項の契約のうち、随意契約であるものを明示されたい。もし一部に入札があったとすれば、随意契約としなかった理由は何か。

四 報道によれば、契約先はアパグループに集中しているようであるが、その理由は何か。

五 小松基地でこうした契約締結を担当していた部署はどこか。当該担当部署に対して、アパグループから何らかの便宜が与えられていたという事実はないか。また、小松基地内に、アパグループのチラシや契約書などを置いていて、アパグループとの契約締結を誘発するような措置はされていなかったか、それぞれ明らかにされたい。

六 宿舎として借り上げられた小松基地外の民間アパートやホテルは、他基地から隊員が派遣された際に利用されたと言われているが、それはすべて小松基地内の宿舎が満室で利用できなかったからであるか、それとも小松基地内の宿舎が満室ではなかったにもかかわらず民間アパートやホテルを宿舎として借り上げたことがあったかを明らかにされたい。もし小松基地内の宿舎が利用できたにもかかわらず小松基地外に宿舎を用意したことがあったとすれば、その理由も明らかにされたい。

  右質問する。