質問主意書

第170回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二九号

イノベーションを推進するための総合科学技術会議の強化に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年十月二日

藤末 健三   


       参議院議長 江田 五月 殿



   イノベーションを推進するための総合科学技術会議の強化に関する質問主意書

 総合科学技術会議は、内閣総理大臣及び内閣を補佐する「知恵の場」として、わが国全体の科学技術を俯瞰し、各省より一段高い立場から、総合的・基本的な科学技術政策の企画立案及び総合調整を行うことを目的とし、二〇〇一年に内閣府に設置された。しかしながら、総合科学技術会議は予算・人材等の資源配分方針の策定は行うものの、予算審査の機能を有しないため、省庁を横断した研究開発プロジェクトの実施や予算の選択と集中といった司令塔機能を十分には発揮しているとはいえない。総合科学技術会議の機能を強化するため、以下質問する。

一 総合科学技術会議は、わが国のイノベーションの全体像を踏まえた上で、政府の行うべき基礎研究、政策課題対応型研究開発などあるべき姿を示し、政府の研究開発予算の配分割合などを提示すべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。

二 総合科学技術会議に燃料電池、太陽光発電などの研究開発を迅速かつ機動的に府省横断的に行うための研究開発予算を持たせるか、または、総合科学技術会議が方針を策定している科学技術振興調整費の額を大幅に増やすべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。

三 研究開発成果の実用化をより一層推進するため、総合科学技術会議における産業界出身の委員及び事務局職員の割合を増やすべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。
 また、政府が実施する研究開発プロジェクトのすべてを俯瞰的に評価・勧告する独立した組織の整備が望まれており、評価・勧告をする際に、産業界の意見を踏まえる工夫を行うべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。