質問主意書

第169回国会(常会)

答弁書


答弁書第一三二号

内閣参質一六九第一三二号
  平成二十年六月六日
内閣総理大臣 福田 康夫   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員松野信夫君提出中国からのパンダ貸与に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員松野信夫君提出中国からのパンダ貸与に関する質問に対する答弁書

一について

 ジャイアントパンダは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(昭和五十五年条約第二十五号)附属書Ⅰに掲載されており、ジャイアントパンダの取引は、取引主体の別を問わず、同条約第三条二及び三に掲げる条件を満たす場合にのみ認められているが、同条約では、贈与は認められず貸与しか認めないという規定は置いていない。

二について

 胡錦濤中国国家主席来日の際に提供が表明されたジャイアントパンダ一対については、東京都恩賜上野動物園において飼育・展示されるよう調整が進められており、その提供に係る具体的条件については、今後、東京都と中国側関係当局との間で調整されると承知している。

三について

 神戸市からは、中国野生動物保護事業への支援金として、同市から中国野生動物保護協会に対して年間百万ドルを拠出していると聞いている。また、神戸市に対して国庫からジャイアントパンダの飼育を目的とした補助又は支援は行っていない。

四について

 東京都からは、ジャイアントパンダの贈与を受けた際、飼育管理の指導実習のため、一定の経費を負担したが、当該経費に係る正式な文書の保存年限が経過しているため、金額は確認できないと聞いている。
 神戸市からは、ジャイアントパンダに関する共同研究を目的とした交流を中国と行っていることから、一定の経費を負担しており、ジャイアントパンダの貸与を受けた平成十二年度以降昨年度までに、中国技術団滞在費等として、予算総額約四千万円を計上したと聞いている。