質問主意書

第169回国会(常会)

質問主意書


質問第一五七号

自然公園の環境保全のためのトイレの整備に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年六月十二日

藤末 健三   


       参議院議長 江田 五月 殿



   自然公園の環境保全のためのトイレの整備に関する質問主意書

 政府が自然環境保全政策を推進している中で、国立公園等の利用のための施設整備や森林の多様な利用、エコツーリズムの推進など自然との触れ合いが進みつつある。しかし、その中で登山道や遊歩道のトイレの整備が不十分な状態が続いている。
 そこで、以下質問する。

一 自然公園において登山者の排泄物などが自然環境を損ねることが懸念される。登山者の排出する排泄物が山の持つ自然浄化能力を超え土壌や水質を汚染するオーバーユース(過剰利用)の状態に陥っているところがあり、この問題に対応することが必要ではないか。政府の見解を示されたい。

二 自然公園の中には、狭山自然公園のような品質の高いトイレや丹沢大山国定公園のように土壌処理循環方式による山岳公衆トイレを設置しているものもある。特に「土壌処理循環方式」は、処理槽内において土壌中の微生物の力で排泄物を分解・浄化し、その処理水をトイレの洗浄に再利用する方式であり、自然環境に負荷を与えず電気や上下水道を必要としない処理方式となっており、その普及も検討すべきと思うが政府の見解を示されたい。

三 予算の制約もある中で、寄付やボランティアの力を活用した自然環境保全のためのトイレの整備を検討すべきと思うが政府の見解を示されたい。

  右質問する。