質問主意書

第169回国会(常会)

質問主意書


質問第六三号

ポリオの予防接種に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年三月六日

島田 智哉子   


       参議院議長 江田 五月 殿



   ポリオの予防接種に関する質問主意書

 ポリオ生ワクチンの予防接種を受けた乳児がポリオを発症したとの報道があった(平成二十年二月二十六日付朝日新聞外掲載)。ポリオの予防接種については、平成十八年十一月二十八日の参議院厚生労働委員会において、私が、厚生労働省における不活化ワクチン導入に関する検討状況、今後の方針等について質したところである。その後、今回のような事例が発生し、不活化ワクチンの早期導入による健康被害の回避は、従前にも増して喫緊の課題であると思われるが、現在の政府の検討状況、今後の方針が明らかになっていない。
 そこで、以下のとおり質問する。

一 前述のポリオ発生に関する調査結果の概要を示されたい。また、今回の発生により、健康被害回避策を新たに講ずる考えはあるか。

二 我が国における平成元年以降の、自然感染によるポリオ発生及び予防接種後副反応について、それぞれその数を明らかにされたい。また、予防接種後副反応については、軽微なもの及び予防接種健康被害認定審査会で認定されたポリオワクチン接種後に麻痺を来したものに区分し、それぞれその数を明らかにするとともに、平成十六年以降の二次感染者の認定数についても明らかにされたい。

三 平成十八年十一月二十八日の参議院厚生労働委員会において、私が、国としてポリオワクチンの不活化についてしっかりとしたビジョンを示していただきたいと質したところ、柳澤厚生労働大臣は「できるだけ早く不活化されたワクチン、これは単味であろうと四種混合であろうと早く実際の子供たちに提供できる、こういう体制をつくっていかなければならないと、このように思っておりますので、そういう考え方でこれから私としては臨んでまいりたい」と答弁している。その後の政府の対応と現状を明らかにされたい。

四 今後、近い将来に不活化ワクチンが提供されるのであれば、生ワクチン接種による危険性と自然感染による危険性を比較衡量し、現行の生ワクチン接種の停止も含めた予防の在り方について検討すべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。