質問主意書

第169回国会(常会)

質問主意書


質問第二号

平城京跡の大極殿復元工事に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年一月十八日

前川 清成   


       参議院議長 江田 五月 殿



   平城京跡の大極殿復元工事に関する質問主意書

 現在、平城京跡においては大極殿復元工事が進行しており、その工事費として約二〇〇億円もの巨費を費やす見込みである。
 そこで、以下の通り、政府の対応を質問する。

一 平城京跡の大極殿復元工事(以下「本件工事」という。)の目的は何か。

二 本件工事に要する費用総額の見込み並びに既に費やした費用及びその内訳を年度毎に明らかにされたい(調査費用、設計費用、周辺整備費等も含めて、本件工事に要する費用一切)。

三 本件工事に関して、土木あるいは建築業者に支払った工事代金額を、業者名、工事内容、工事期間を特定した上で、明らかにされたい。

四 本件工事にはヤリガンナ等の古代の大工道具が使用されているが、何故か。古代の大工道具を使用する理由を、その道具毎に明らかにされたい。

五 現代の大工道具を使用せずに、古代の大工道具を使用することで、工事代金や人件費等は嵩むか。
 仮に嵩む場合は、その増加額を個別に明らかにされたい。

六 仮に古代の大工道具を使用する理由が技術の伝承にあるならば、今後も永遠に同種工法による工事を継続しなければならないのか。
 併せて、政府の予算で古代の大工道具の使用技術を伝承する理由を明らかにされたい。

七 本件工事に使用する用材の調達状況と、調達価格を明らかにされたい。

八 二〇一〇年に本件工事は竣工予定であるが、竣工後の利用計画及び管理体制を明らかにされたい。
 特に利用計画に関しては、平城京跡訪問者や周辺住民は利用が可能か、また奈良県や奈良市による利用は可能か、答弁されたい。

九 二〇一〇年に本件工事は竣工予定であるが、同年、奈良県が予定している「平城遷都1300年記念事業」において大極殿はいかなる役割を担うのか。

  右質問する。