質問主意書

第168回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第五二号

内閣参質一六八第五二号
  平成十九年十一月十六日

内閣総理大臣臨時代理           
国務大臣 町村 信孝   

       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員藤末健三君提出沖縄戦における集団自決についての教科書検定に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員藤末健三君提出沖縄戦における集団自決についての教科書検定に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の教科書検定については、教科用図書検定調査審議会(以下「審議会」という。)第二部会において、同部会日本史小委員会での専門的な調査審議を経て、沖縄における集団自決に関する記述の一部について「沖縄戦の実態について誤解するおそれのある表現である」との検定意見を付すことが適当であるとの議決がなされ、審議会からその旨の報告を受けた文部科学大臣において、当該報告に基づき同内容の検定意見を付したところである。
 また、文部科学省としては、審議会の各委員の氏名及び肩書については公表しているが、御指摘の教科書検定に関する審議に携わった審議会の委員の氏名等については、自由な意見交換が制約され、公正、中立な審査が損なわれるおそれがあることから、公表を控えているところである。

二について

 審議会においては、沖縄における集団自決について、最近の著書等で軍の命令の有無が明確ではないという内容の記述があること等を総合的に勘案して、一についてで述べた内容の検定意見を付すことが適当であると判断したものと承知しており、このことは国会答弁等でもお答えしているところである。