質問主意書

第168回国会(臨時会)

質問主意書


質問第六五号

来日外国人の指紋採取・顔写真撮影制度に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十九年十一月二十二日

喜納 昌吉   


       参議院議長 江田 五月 殿



   来日外国人の指紋採取・顔写真撮影制度に関する質問主意書

 日本政府は十一月二十日、来日する外国人に対し、入国時に両手人差し指の指紋の採取と顔写真撮影を義務付けたが、これに関連して以下質問する。

一 この制度の導入を決定した当時の内閣総理大臣、法務大臣、警察庁長官、警視総監の氏名を明らかにされたい。

二 この制度導入を決定した理由を明らかにされたい。

三 この制度を実施したのは米国に次いで日本は二国目とされるが、米国政府からの導入への働きかけがあったか否かを明らかにされたい。

四 「九・一一事件」に見舞われた米国が制度を導入したのは理解できないでもないが、日本は導入したことによって、かえって「国際テロリズム組織」などからねらわれるおそれが増幅するとの懸念もある。このような懸念についての政府の認識を示されたい。

五 報道によると、政府は三十六億円をかけて、携帯用を含め約五百四十台の装置を配備したとされる。この制度導入にこれまでかかった国費の総額を明らかにされたい。

六 装置の開発ないし生産にかかわった法人名及び企業名などを明らかにされたい。

七 装置の開発ないし生産にかかわる法人などを決めるに際し、公開入札が行われたか否かを明らかにされたい。また、入札が実施されなかった場合、その理由を明らかにされたい。

八 制度の真のねらいは、国際テロ予防よりも国内の犯罪対策ではないかとの批判が強い。これについて政府の見解を明らかにされたい。

九 全国二十七空港と百二十六港で制度を実施したとされるが、実施する空港・港の選定基準を明らかにされたい。

  右質問する。