質問主意書

第166回国会(常会)

答弁書


答弁書第八一号

内閣参質一六六第八一号
  平成十九年七月十日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 扇 千景 殿

参議院議員福島みずほ君提出婚外子の差別撤廃に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員福島みずほ君提出婚外子の差別撤廃に関する質問に対する答弁書

一について

 法務省の人権擁護機関では、これまでも、あらゆる差別は許されないとの観点から、積極的に各種の人権啓発活動を行ってきたところであり、今後とも、すべての方々の人権が尊重される社会の実現を目指して、人権啓発活動に努めてまいりたい。
 また、人権侵害の疑いのある事案を認知した場合には、人権侵犯事件として調査を開始し、適切な措置を講じているところであり、今後も、嫡出でない子であることを理由とする不合理な差別を含め、人権侵害の疑いのある事案を認知した場合には、迅速かつ適切に対処してまいりたい。

二について

 平成十八年度の人権教育及び人権啓発に関する施策についての報告において人権課題として掲げられている項目は、国内の社会情勢の変化や国際的潮流の動向を踏まえ、関係府省庁と協議して、人権にかかわる様々な問題の中から特に主要な課題として取り上げられたものであるが、法務省の人権擁護機関としては、同報告に個別に取り上げられていない人権問題についても、人権尊重の基本理念に基づいて適切に対処している。

三について

 国連の各文書の文言の訳出の在り方については、訳出の対象となる文書における文言の意味をできるだけ正確に反映するように、また、国内法令における用語との整合性等を勘案しつつ慎重に検討してきたところであり、御指摘の「children born out of wedlock」についても、このような方針で対処しているところである。