質問主意書

第166回国会(常会)

質問主意書


質問第六〇号

国会運営と政府との関係に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十九年七月三日

浅尾 慶一郎   


       参議院議長 扇 千景 殿



   国会運営と政府との関係に関する質問主意書

 間もなく会期末を迎える第一六六回国会(常会)は、今月に参議院議員通常選挙が予定されていたにもかかわらず会期が延長され、また、各委員会においてはいわゆる強行採決が繰り返されるなど、政府・与党の強引な国会運営が目立つものであった。新聞報道等によれば、このように強引な国会運営は安倍内閣総理大臣が主導したものとされているようであるが、事実とすれば我が国憲法の三権分立の原則をないがしろにするあるまじき行為であるばかりでなく、国家財政の負担や国民生活への悪影響を総理大臣自ら先導したものとして極めて問題である。
 このような観点から、以下質問する。

一 今国会の延長は六月二二日の衆議院本会議で河野議長から発議されたが、これは安倍内閣総理大臣が自民党幹部に会期延長の発議を河野議長にさせるよう指示したものか、それとも自民党幹部が自発的に河野議長に会期延長を発議するよう要請したのか、明らかにされたい。安倍内閣総理大臣が指示をしたとすれば自民党の誰にいつその指示を与えたのか、明らかにされたい。

二 今国会の会期が延長されたことにより参議院議員通常選挙の日程(投票日)が当初予定より一週間先送りされた。この日程変更により、各地方自治体では様々な対応を強いられているが、そのための経費は国庫負担となると聞く。この投票日の一週間延期による追加的国庫負担はどの程度の金額となるのか、明らかにされたい。

三 国会会期延長に伴い、参議院議員通常選挙投票日が当初予定の七月二二日から七月二九日に延期されたことにより、投票場へのアクセスを確保する等の配慮から二九日に予定されていた地域の夏祭りや花火大会を中止する地方自治体が相次いでいるが、政府はその実態をどう把握しているか、明らかにされたい。また、夏祭りや花火大会を楽しみにしていた地域住民に対し、政府は陳謝なり釈明なりをすべきではないのか、政府の見解を明らかにされたい。

四 今国会では、委員会採決について与野党の合意の無い不正常な委員会採決、いわゆる強行採決が繰り返されたが、この強行採決は衆議院と参議院でそれぞれ何回あったのか、日付と委員会名も合わせて政府の認識を明らかにされたい。また、その強行採決は安倍内閣総理大臣の指示によるものか、それとも与党の委員会関係者が自発的に行ったものか、明らかにされたい。

五 六月三〇日未明の参議院本会議で行われた中間報告は、安倍内閣総理大臣の指示によるものか、それとも与党の委員会関係者が自発的に行ったものか、明らかにされたい。

  右質問する。