質問主意書

第165回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第四七号

内閣参質一六五第四七号
  平成十八年十二月二十日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 扇 千景 殿

参議院議員大久保勉君提出財政融資資金特別会計における地方公共団体に対する融資の繰上償還に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員大久保勉君提出財政融資資金特別会計における地方公共団体に対する融資の繰上償還に関する質問に対する答弁書

一について

 地方公共団体の財政融資資金からの借入金に係る繰上償還について補償金の免除を要請することが、債務不履行に関する格付機関の定義に該当するか否かは、当該格付機関によって判断されるべき問題であり、政府として判断する立場にない。

二について

 地方公共団体において抜本的な事業見直しや撤退事業の経理の明確化などが著しく困難であるか否かは、個々の地方公共団体により事情が異なるため、一概に論じることは適当でないと考えている。また、政府としては、住民に不可欠な行政サービスを提供し続ける地方公共団体の特性を踏まえつつ、御指摘の「繰上償還の基本的考え方」の趣旨に沿うことを前提として、徹底した行政改革・経営改革の実施等を条件に、地方公共団体の財政融資資金からの借入金に係る繰上償還について補償金の免除を認める方向で検討しているところであり、住民生活への多大な影響を及ぼすことのない範囲で、各地方公共団体が個別に判断して補償金免除の申請がなされるものと考えている。

三について

 地方公共団体の財政融資資金からの借入金について、平成十八年十一月三十日にその全額が繰上償還されたと仮定した場合における補償金の額は、三兆八千五百三十四億三千九百三十三万七千三百七円である。