質問主意書

第164回国会(常会)

質問主意書


質問第五五号

ネパールへの政府援助に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十八年五月十日

喜納 昌吉   


       参議院議長 扇 千景 殿



   ネパールへの政府援助に関する質問主意書

 本年四月、ネパールにおいて国王の強権政治への抗議行動が首都カトマンズを中心に全国へ広がり、治安部隊との衝突で多数の死傷者が出た。その結果、ギャネンドラ国王は直接統治を断念し、コイララ氏が新しい首相に選出された。
 欧米諸国は当初、ゲリラの鎮圧を「テロとの戦い」と位置づけ、国王の直接統治を支持していた。しかし、国王が非常事態を宣言して政党の幹部らを拘束し、専制の度を強めたことから、欧米諸国は援助の凍結などを通じて王政への批判を明らかにした。それにもかかわらず、日本政府は援助を続けた。
 そこで、以下質問する。

一 政府の対ネパール外交の基本原則を明らかにされたい。

二 政府は、ギャネンドラ国王が各党幹部らを拘束し、専制の度を強めていったにもかかわらず、ネパールへの援助を続けた理由を明らかにされたい。

三 政府は、対ネパール援助政策を今後見直す意思はあるか明らかにされたい。

四 ギャネンドラ国王即位後、現在までの対ネパール援助実績の総額及び主要案件の内容を明らかにされたい。

  右質問する。