質問主意書

第163回国会(特別会)

質問主意書


質問第一二号

政治資金の運用に関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十七年十月二十四日

藤末 健三   


       参議院議長 扇 千景 殿



   政治資金の運用に関する再質問主意書

 私は、政治資金規正法第八条の三の規定に基づく政治資金の運用について、国民の浄財である政治資金をその目的どおりに使用することを前提に、現下の金融情勢を踏まえて多様な運用方法が認められてもよいとの観点から、去る十月六日に「政治資金の運用に関する質問主意書」を提出した。
 それに対する政府の答弁書は十月十八日に受領したが、答弁内容が不十分であるだけでなく、誠実な答弁となっていない部分もあると受け止めざるを得ない。
 そこで、改めて以下質問する。

一 答弁書の答弁内容について

 十月十八日付け答弁書において、「政治資金の運用方法については、…各党各会派において十分御議論いただくべき問題であると考えている。」とある。
1 議論をするのは立法府である国会の場であるはずだが、この「各党各会派」とは、各政党又は各会派の内部で議論をすればよいとの趣旨であるのか。
2 この答弁でいう「政治資金の運用方法」とは、政治資金規正法第八条の三により法定された内容そのものを指しているのか。
3 法律の制定改廃にかかわる事項であれば立法府である国会での議論となるのは当然であるが、法律の施行は政府の責任である。あくまでも現行の政治資金規正法第八条の三の規定を政府がどのように解釈運用するかという観点から、金融情勢の変動に合わせた政治資金の運用方法見直しの必要性についてどのように考えるか、政府の見解を示されたい。
4 質問主意書の提出は、国会法第七十四条の規定に基づき議員に認められた権能の一つである。私は、具体的な事例も挙げつつ、可能な限り明解な文章で質問を行ったつもりであるが、十月十八日付け答弁書では私の質問意図を踏まえずに、異なる趣旨の質問項目を一括して答弁するなど、誠実さが見られない部分もある。政府は、国会法に基づく議員の質問に対して誠実に答弁すべきであると考えるが、いかがか。

二 政治資金の運用方法として認められる範囲について

 現行の政治資金規正法第八条の三においては、政治資金の運用方法の一つとして「銀行その他の金融機関への預金若しくは貯金又は郵便貯金」が挙げられているが、これらが円貨で預け入れなければならないものという規定はない。外貨預金は、ここでいう「預金」に含まれるのか。その理由とともに明確な見解を示されたい。

  右質問する。