質問主意書

第163回国会(特別会)

質問主意書


質問第二号

在沖米陸軍複合射撃訓練場の移設に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十七年九月二十八日

糸数 慶子   


       参議院議長 扇 千景 殿



   在沖米陸軍複合射撃訓練場の移設に関する質問主意書

 沖縄県金武町にある在沖米軍基地のキャンプ・ハンセン内レンジ4に建設された米陸軍複合射撃訓練場(以下「都市型戦闘訓練施設」という。)について、日米両政府は平成十七年九月十五日の日米合同委員会において、同基地内のレンジ16に隣接する既存レンジに移設することで合意した。
 以下、都市型戦闘訓練施設の移設に関して質問する。

一 日米合同委員会における都市型戦闘訓練施設のレンジ4からレンジ16に隣接する既存レンジへの移設合意について、移設理由などの具体的な合意内容を明らかにされたい。

二 移設先とされるレンジ16に隣接する既存レンジ(以下「移設先の既存レンジ」という。)の正確な位置、沖縄自動車道との距離、民間地域との距離、レンジ4との位置関係を明らかにされたい。

三 移設先の既存レンジについて、本年九月現在の面積等の規模、建物等の施設内容、訓練内容を明らかにされたい。

四 移設先の既存レンジは、環境影響評価(アセスメント)が最小限で済むか、もしくは必要がなくなると説明されているが、いかなる理由で環境影響評価の必要性がないのか明らかにされたい。

五 移設先の既存レンジにおいては、レンジ4の射撃訓練場や訓練塔等の訓練機能を統合・整備して移設することで合意しているが、移設後の都市型戦闘訓練の全体像を明らかにされたい。

六 移設先の既存レンジへの着工から竣工までの移設工期及び施設の使用開始予定を明らかにされたい。

七 移設にかかる費用は、環境影響評価を含め約十億円と試算され、日本政府が負担するとしている。この場合、代替施設の完成後は明らかにレンジ4内の建物等の施設は日本政府に帰属するわけであり、付近住民の安全性の面からも当然撤去等を行うべきものと考えられる。日米両政府間では、代替施設完成後のレンジ4の取り扱いについて協議されているのか。

八 レンジ4の施設使用は、代替施設の使用が開始となるまで、これまでどおり使用するのか。

  右質問する。