質問主意書

第163回国会(特別会)

質問主意書


質問第一号

在日米軍再編協議に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十七年九月二十八日

糸数 慶子   


       参議院議長 扇 千景 殿



   在日米軍再編協議に関する質問主意書

 日米間の懸案となっている在日米軍の再編協議に関し、日本政府と米国政府は当初本年九月までに中間報告をまとめるとしていた。しかし、衆議院の解散・総選挙による政治空白が生じ、その中間報告は遅れている。
 日本政府は、中間報告の取りまとめについて本年十月を目途とする方針を確認し、去る九月十八日早朝(日本時間)のニューヨークにおける町村外務大臣とライス国務長官との会談においても再編協議を加速させることで合意した。その間、マスコミ等では中間報告の骨格が報道された。その報道等によると、「横田飛行場の航空自衛隊との共用」「米陸軍第一軍団司令部(米ワシントン州)のキャンプ座間への移転」「普天間飛行場の辺野古への移設見直し」が明記され、新たな移設先はキャンプ・シュワブとされる。
 そこで、在日米軍再編協議の中間報告及び沖縄県の在沖米軍再編に関し、以下質問する。

一 本年十月中を目途とする在日米軍再編協議に関する中間報告は、予定どおりに十月中に行えるのかどうか。

二 報道では、日米安全保障協議委員会(2プラス2)の開催もなく、また、中間報告の作成の必要もなく、本年十月中のラムズフェルド国防長官の訪日、さらに十一月韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議に出席するブッシュ大統領の訪日にあわせ「大筋をまとめる」とのシナリオも描かれているようだが、そのような動きが実際にあるのか。

三 在日米軍再編協議に関する中間報告の最大の焦点は、普天間飛行場の辺野古への移設見直しだとされており、日米両政府は「辺野古見直し」の方針を中間報告に含めることを確認したとされるが、中間報告において辺野古移設見直しが明記されるのか。

四 報道によると、普天間飛行場の新たな代替施設は、現行の建設計画を縮小した「辺野古沖縮小案」、キャンプ・シュワブ海岸を一部埋め立てる「キャンプ・シュワブ沿岸部案」、キャンプ・シュワブの演習場内の「キャンプ・シュワブ陸上案」があるとされる。これら三案について具体的な工期、規模、予算等詳細な内容を明らかにされたい。

五 日本政府は、在沖米軍の再編問題に関し、「抑止力」ということばを当初に比べ、明らかに多用している。在沖米軍の「抑止力」とは具体的にどのような状態を指し、その維持について、どのような数値的な根拠によりどのような見解を持つのか、示されたい。

  右質問する。