第162回国会(常会)
答弁書第四○号 内閣参質一六二第四○号 平成十七年八月五日 内閣総理大臣 小泉 純一郎
参議院議長 扇 千景 殿 参議院議員福島みずほ君提出教科用図書採択の公正確保と検定申請図書流出問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員福島みずほ君提出教科用図書採択の公正確保と検定申請図書流出問題に関する質問に対する答弁書 一について 株式会社扶桑社(以下「扶桑社」という。)からの報告によれば、扶桑社は、平成十六年度の検定申請図書についての意見を聴取するために、検定の決定前に十九都府県の教員等に対して当該検定申請図書合計七十冊を貸与又は閲覧させたとのことである。これらの貸与又は閲覧に関する事実関係の詳細については、確認していない。 二の1について 文部科学省において、扶桑社に対して口頭により指導を行った。 二の2について 文部科学省において、扶桑社を含む教科用図書の発行者に対して通知を発出し、教科用図書の採択に関する宣伝行為等について指導を行ったところである。 二の3について 扶桑社からは、一についてで述べた事実関係及び扶桑社の職員に対する指導を徹底し、教科用図書の公正な宣伝に努める旨の報告が行われた。 三について 現在、都道府県教育委員会及び市町村教育委員会において、検定の決定が行われた教科用図書の見本に関する調査研究に基づき適正かつ公正に教科用図書の採択に係る手続が行われており、御指摘のような調査を実施する必要はないと考えている。 四について 文部科学省において、教科用図書の発行者に対して通知を発出し、教科用図書の採択に関する宣伝行為等について指導を行ってきたところであり、教科用図書の採択が公正に行われるよう、引き続き教科用図書の発行者に対し必要に応じて指導してまいりたい。 五の1及び2について 教科用図書の検定の申請者は、検定申請図書の著作編修に関与したすべての者の氏名、職業等を記載した著作編修関係者名簿を文部科学大臣に提出することとされている。検定申請図書の著作編修関係者については、その著作編修の実態を踏まえて、申請者において正確に記載すべきものであると考える。 五の3について 御指摘の事例のほかにも著作編修関係者名簿における監修者の記載を削除する届出が行われた事例はある。 |