質問主意書

第162回国会(常会)

質問主意書


質問第五三号

交通安全対策に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十七年八月八日

藤末 健三   


       参議院議長 扇 千景 殿



   交通安全対策に関する質問主意書

 我が国の交通事故死者数は、年々減少しているとは言え、まだ世界のトップレベルになってはいない。小泉内閣総理大臣も平成十五年一月二日に、「今後十年間を目途に、交通事故死者数を更に半減する決意を固めました。」との談話を発表しているところである。
 そこで、以下のとおり質問する。

一 交通事故の死亡率は、車の速度が時速五十キロを超えると急速に増加する。また、人対車の事故では三十キロを超えると急増する。このことを考慮すると、交通事故死亡者数を半減させるためには、車の「速度制御」が重要な要素になると考えられる。現在、政府が車の「速度制御」に対してどのような施策を展開しているのかを、関係省庁別に、車両、道路、標識などの施策別に示されたい。

二 北欧では、車の速度制御を目的に、スピードリミッター(アクセルがそれ以上踏めなくなる装置)の導入を図っているが、我が国で同様の施策を行う準備はあるか。

三 制限速度を外部に向かって表示し(異なるライトで制限速度を表示)、その制限速度を超えるとライトを点滅させるという速度制御を行うための装置を付けた車両(ソフトカー)が研究者によって検討されているが、この車両を実現化する場合、法制上どのような制約を受けるかを示されたい。

四 飲酒運転への対応を徹底するため、インターロック等の導入を進めるべきではないか。

五 高齢者の交通事故の増加に対応するため、ブレーキアシストの基準を整備し、普及を図るべきではないか。

六 交通安全基本計画に交通事故関連技術の研究開発推進及びその普及について明示すべきではないか。

  右質問する。