質問主意書

第162回国会(常会)

質問主意書


質問第五一号

住宅ローンの不良債権化に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十七年八月八日

藤末 健三   


       参議院議長 扇 千景 殿



   住宅ローンの不良債権化に関する質問主意書

 住宅ローンは我が国の多くの国民が関与するローンであるが、今後金利が上昇した場合、住宅ローンが不良債権化し、そのことが銀行破綻といった大きな社会問題を引き起こす可能性を持っている。
 そこで、以下のとおり質問する。

一 過去十年間、住宅ローン残高はどのように推移してきたのか。融資を行った公的機関の組織別及び民間金融機関等の区分(都市銀行、地方銀行、第二地方銀行等)別に、それぞれ変動金利型及び固定金利型の種類別(固定金利型については固定期間別)に分けて、件数及び金額を示されたい。

二 今後、金利が上昇した場合に、一で示した住宅ローンの利息支払額の上昇分をどのように予測しているのか。また、その場合の住宅ローンの不良債権化について、当局はどのように予測し、かつ懸念を有しているか否か。さらに、住宅ローンが不良債権化した場合の銀行等の体力について、当局はどのように予測し、かつ懸念を有しているか否か。一で示した区分ごとに金利上昇一%刻みで示されたい。

三 住宅金融公庫の独立行政法人化により、新たに設立される法人に対する財政的下支えについて、これまでの住宅金融公庫へのものと比較してどのような影響を及ぼすと考えているか示されたい。

四 仮に、一から三までの質問に対して、政府として定量的な予測を持っていない場合、その理由を示されたい。

五 住宅ローンの不良債権化、それによって引き起こされる金融不安は避けなければならないと考えるが、この点について政府の見解と具体的対策について示されたい。

  右質問する。