質問主意書

第162回国会(常会)

質問主意書


質問第二四号

三角頭蓋に対する脳外科手術と小児医療の安全性に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十七年五月三十一日

広中 和歌子   


       参議院議長 扇 千景 殿



   三角頭蓋に対する脳外科手術と小児医療の安全性に関する質問主意書

 沖縄県立那覇病院(以下「同病院」という。)において、発達障害を持つ児童に対し、「三角頭蓋」と呼ばれる頭蓋骨の切除手術が行われていると聞いている。
 そこで、以下のとおり質問する。

一、同病院において、発達障害児に対する治療としての「三角頭蓋に対する脳外科手術」は、いつから何例行われているか。

二、同病院以外で、同様の手術が行われている国内の最新三年間の事例を明らかにされたい。

三、発達障害児に対する「三角頭蓋に対する脳外科手術」は、医学的に確立した治療法であるのか否か。また、もし医学的に確立していない治療法である場合、医師が法的及び倫理的にどこまで独自の判断で手術を行うことができるのか政府の見解を示されたい。

四、社団法人日本自閉症協会は平成十六年九月二十一日付けで「三角頭蓋の手術についての公式見解」を示し、その中で、三角頭蓋手術については「確立した治療方法ではなく、…セカンドオピニオンが必要」であるとした上で「明確な科学的根拠が得られるまでは、…慎重な対応が必要」としている。政府はこの見解を受けて、現地調査などどのような具体的取組をしたのか明らかにされたい。

五、このような実例に対し、医師の間からも「医学的に確立されていない手術で、人体実験ではないか」との批判もあるが、政府としてどのように考え、対処しているか示されたい。

  右質問する。