第162回国会(常会)
質問第一八号 関税の立替問題等に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成十七年五月十二日 尾立 源幸
参議院議長 扇 千景 殿 関税の立替問題等に関する質問主意書 通関業者が輸入者に代わって関税を立て替えているが、その額は一兆円にも上っている。輸入者が自己の優越的立場を利用して、立替を強要している事例もあると聞く。これによって中小零細の通関業者は経営上、大きな不利益を被っている。 よって、以下質問する。 一 通関業者が輸入者に代わって関税を立て替えている金額が年間延べ一兆円にも上るが、これに対する財務省の取組について説明されたい。 二 平成十五年三月に行われた関税政策・税関行政を巡る対話第五回会合でも、社団法人日本通関業連合会副会長の鈴木宏氏が「業界で今、一番問題になっていますのは関税の立替の問題であり、延べ一兆円近くのものを通関業者が立て替えているわけです。これを何とか立て替えないで済むように、法律的に措置が難しいならば、荷主から強要されたり、強制されたときに、こういうことなので立て替えできないのですよとなるべく言えるようなバックアップをお願いしたいと思います。」と発言している。これに対して、具体的な対応を採っているか否か説明されたい。 三 輸入者が通関業者に対する優越的な地位を利用して関税の立替を強要した場合、独占禁止法に抵触することとなると考えるが、見解を示されたい。 四 輸入者が通関業者に対する優越的な地位を利用して関税の立替を強要した場合、自己資金で納税しているものとの間に税負担の公平性が損なわれると考えられるが、見解を示されたい。 五 関税の立替と同様に、法人税等の申告及び納税に関して、納税者である法人に代わって申告事務を担当する税理士が法人税等を納付するような事例が発生した場合、法令上問題があるか否か説明されたい。 右質問する。 |