質問主意書

第162回国会(常会)

質問主意書


質問第一三号

国連人権委員会におけるキューバ人権非難決議等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十七年四月十八日

喜納 昌吉   


       参議院議長 扇 千景 殿



   国連人権委員会におけるキューバ人権非難決議等に関する質問主意書

 四月十四日、ジュネーブで開会中の国連人権委員会において、米国が提案し、日本や欧州連合などが共同提案国になったキューバ人権非難決議が、賛成二十一、反対十七、棄権十五で可決、採択された。同委員会では、キューバからも決議案が提出され、さらにネオナチズム・ネオファシズムに反対する決議も採択された。
 そこで、以下質問する。

一、日本は今年もまた、キューバ人権非難決議の共同提案国になり、採決の場でも賛成した。その理由は何か。

二、米国については、キューバ国内に持つグアンタナモ海軍基地や、イラクのアブグレイブ刑務所などで、拘束者に対する人権侵害を行った事実が証明されている。また近年、アフガニスタンやイラクで戦争を行い、爆撃などによる攻撃時に罪もない一般市民多数を巻き添えにして殺傷した。このような米国に、キューバの人権を非難する決議案を提出する道義的資格があると考えるか。

三、キューバは同日、国連人権委員会に、グアンタナモ基地内の収容所における拘束者の人権状況を公正に調査する権限を第三者機関に認めるべきだとする決議案を提出した。日本は、この決議案にどう対応するか。対応の理由も併せて示されたい。

四、同日、ロシアなどが同委員会に提案したネオナチズム・ネオファシズム、人種差別などを非難する決議は圧倒的多数で可決、採択されたが、日本は米国、オーストラリア、カナダとともに棄権した。賛成せずに棄権した理由は何か。

  右質問する。