質問主意書

第160回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一九号

MMRワクチンの接種中止に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十六年八月六日

小池 晃   


       参議院議長 扇 千景 殿



   MMRワクチンの接種中止に関する質問主意書

 MMRワクチン接種後の副作用の多発に関しては、平成元年十月二十五日付け厚生省保健医療局疾病対策課結核・感染症対策室長通知において、MMRワクチンを慎重に接種することとされ、平成五年四月二十七日付け厚生省保健医療局疾病対策課結核・感染症対策室長通知により「その実施を当面見合わせ」とすることとされた。
 これらのことに関連して、政府及び地方自治体、関係医療機関等の対応につき、以下質問する。

一、阿部知子衆議院議員が平成十六年四月十五日に提出した「MMRワクチンに関する質問主意書(第百五十九回国会質問第七七号)」に対する答弁書において、「乾燥弱毒生麻しんおたふくかぜ風しん混合ワクチン(MMRワクチン)の接種に関する調査について」(平成十六年四月二十八日付け厚生労働省健康局結核感染症課長通知)による調査の結果が明らかにされている。
 この調査によると、市区町村回答総数三千百五十一のうち、調査趣旨のとおり、平成元年のMMR導入時の広報紙等が残っていると回答があった市区町村の数は三百一と、およそ一割であった。
 ところが、この調査において、市区町村の回答記入担当者らが、予防接種担当部署の範囲内でのみ調査の上「文書不存在につき不明」などと回答したことが複数の市区町村で判明している。現に結核感染症課において集計作業が行われている間に、市民に指摘され、広報紙の存在を確認した市区町村から都道府県を通じて「回答差替えの申出」があり同課が受け付けた事実も確認されている。
 この調査について回答を差し替えた事実のあった都道府県・市区町村がどれだけあるか、都道府県名・市区町村名とともに明らかにされたい。

二、前項の調査に関連し、静岡県など都道府県レベルで「接種を見合わせた」ところがあると報道されている。政府として、平成五年四月二十七日の厚生省通知による「当面接種見合わせ」より以前に都道府県によりなされた「中止や再開」の事実についてどのように把握しているか、具体的に明らかにされたい。

三、前々項「調査」に関連して、自治体から接種を委託された医療機関が独自の判断でMMR接種を取りやめ、従来の麻しん単独接種に戻した事実について、政府はどのように把握しているか。

  右質問する。