第159回国会(常会)
答弁書第一一号 内閣参質一五九第一一号 平成十六年四月二十日 内閣総理大臣 小泉 純一郎
参議院議長 倉田 寛之 殿 参議院議員浅尾慶一郎君提出地方公務員の勤務時間制度に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員浅尾慶一郎君提出地方公務員の勤務時間制度に関する質問に対する答弁書 一の1及び2について 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第三十四条に規定される休憩時間は、労働者が権利として労働から離れることが保障され、労働時間に含まれないものであるが、地方公共団体の職員の休息時間は、勤務中における軽度の疲労を回復し、公務能率の増進を図るために与えられる短時間の勤務休止時間であり、職員が勤務から離れることが保障されず、労働時間に含まれるものである。一部の地方公共団体の条例等において休憩時間に休息時間を重ねて割り振ることが定められていることは御指摘のとおりであるところ、同条において、使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少なくとも四十五分、八時間を超える場合においては少なくとも一時間の自由に利用できる休憩時間を労働時間の途中に与えなければならないとされており、当該地方公共団体の任命権者等が、当該条例等の定めに基づきこの休憩時間を与えない場合には、同条に違反することとなる。 一部の地方公共団体の条例等において御指摘のような定めがあることは、地方公共団体の職員の勤務時間制度の趣旨に照らし問題があると考えるので、総務省において、勤務時間の割り振りや休息時間の置き方について適正化を図るよう会議等を通じて地方公共団体に対して助言を行っているところである。 一の3について お尋ねの「平成一四年度に有給処理された一五分の人件費として支出された総額」は把握していない。 二の1について 休息時間を正規の勤務時間の始め又は終わりに置いている地方公共団体の名称は、別表のとおりである。 二の2について 地方公共団体の職員の休息時間を正規の勤務時間の始め又は終わりに置くことは、休息時間の制度や地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十四条第五項の規定の趣旨に照らし不適切であると考えるので、総務省において、その適正化を図るよう会議等を通じて地方公共団体に対して助言を行っているところである。 二の3について お尋ねの「平成一四年度に勤務時間の始め又は終わりに割り振られた一五分の休息時間に対応する人件費として支出された総額」は把握していない。 別表 1/3 別表 2/3 別表 3/3 |