質問主意書

第157回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一二号

公的年金と生活保護の支給額に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十五年十月八日

櫻井 充   


       参議院議長 倉田 寛之 殿



   公的年金と生活保護の支給額に関する質問主意書

 公的年金の保険料を真面目にこつこつと払っているのにもかかわらず、年金受給額が、生活保護支給の目安となる「最低生活費」を下回る人が多数いる。そのような人は生きていくために仕方なく生活保護を付加せざるを得ない。ところが一方で、年金の保険料を一切払わない人でも、生活保護により最低生活費を満額もらえる仕組みになっている。
 そこで、以下質問する。

一 公的年金は定年後の必要最低限の生活を支えられるべきものであるはずなのに、なぜその支給額が生活保護で保障されている最低生活費より安くなることがあるのか。最低生活費以上になるように制度を改めるべきではないか。

二 年金支給額が最低生活費以下の場合、年金の保険料を長年払ってきた人も、全く払ってこなかった人も、老後に受け取る金額が同じ(どちらも最低生活費)なのであれば、年金を真面目に払ってきた人が馬鹿を見ることになってしまう。このような不公平な状況を政府はどのように考えているのか。年金保険料を払ってきた人を優遇する制度をつくるべきではないのか。

三 生活保護制度は、本当に生活が困窮している人を救済するのであれば問題はない。しかし、この制度を悪用して、全く自助努力することなく生活保護を受給している人もいる。そのような人が増大しないように政府は何か対策を採ることを考えているのか。

  右質問する。