質問主意書

第156回国会(常会)

答弁書


答弁書第一号

内閣参質一五六第一号
  平成十五年二月七日
内閣総理大臣 小泉 純一郎   


       参議院議長 倉田 寛之 殿

参議院議員福島瑞穂君提出高速増殖原型炉「もんじゅ」の安全審査に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員福島瑞穂君提出高速増殖原型炉「もんじゅ」の安全審査に関する質問に対する答弁書

一の1について

 お尋ねの「緊急ドレン系」とは二次ナトリウム充てんドレン系を指すものと考えるが、二次ナトリウム充てんドレン系及びカバーガス圧力計の「発電用軽水型原子炉施設の安全機能の重要度分類に関する審査指針」(平成二年八月三十日原子力安全委員会決定)に基づく重要度分類は、異常影響緩和系のクラス二(MS-2)である。

一の2及び3、二並びに三について

 お尋ねの「単一故障を仮定した解析」とは、「発電用軽水型原子炉施設の安全評価に関する審査指針」(平成二年八月三十日原子力安全委員会決定。以下「評価指針」という。)Ⅱの5.2の(2)にいう「単一故障を仮定した解析」を指すものと考えるが、評価指針Ⅱの5.2の(2)は、原子炉施設において事故等が発生した場合の影響について評価指針に基づき安全確保の観点から解析を行う際に、原子炉停止、炉心冷却又は放射能閉じ込めの機能ごとに、その機能を担う機器の単一故障(単一の原因によって一つの機器が所定の安全機能を失うことをいい、従属要因に基づく多重故障を含む。)であって、当該解析の結果に最も厳しい影響を与えるものが発生したと仮定すべき旨を定めたものである。
 お尋ねの「異常影響緩和機能機器」である二次ナトリウム充てんドレン系及びカバーガス圧力計は、原子炉停止、炉心冷却又は放射能閉じ込めのいずれの機能をも担う機器ではなく、評価指針に基づく解析において単一故障の発生を仮定すべき機器には該当しない。
 このため、平成十三年六月に核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第二十六条第一項の規定に基づき核燃料サイクル開発機構が行った変更の許可の申請(平成十三年十二月になされた補正後のもの)は「審査指針の要件を満たしていない申請」又は「審査指針の要件を満たしていない設置変更許可申請」であるとの御指摘は当たらないと考える。