第156回国会(常会)
質問第二一号 港湾岸壁施設用地裏埋工事資材に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成十五年四月十日 福島 瑞穂
参議院議長 倉田 寛之 殿 港湾岸壁施設用地裏埋工事資材に関する質問主意書 昨今、公共工事の在り方が厳しく問われている。特に、当該公共工事の必要性、費用対効果、入札の在り方、使用資材の品質規格、工事施工過程における安全性の確保等が適正に執行されているかどうかが、常に納税者の立場で検証されなければならないと考える。 一方、公共工事の発注者たる公共団体と受注業者の関係、受注業者に資材を提供する関連業者との関係も、より透明性を高めることが求められている。とりわけ、使用する資材の選定に当たっては、国の指導する品質基準を守って施行することが強く求められている。港湾岸壁工事は、その安全性が極めて重要であり、そのことを踏まえるならば、使用される資材の品質や規格についても特段の考慮をすべきである。 よって、以下質問する。 一 政府は、港湾施設の技術上の基準を定めているか。基準を定めているのであれば、その内容を明らかにされたい。 二 政府は、港湾施設の技術上の基準について、県や市町村に対し、通達若しくは指導要綱等をもって指導しているか、明らかにされたい。 三 政府は港湾施設の裏込め材の設計基準値についてどのように定めているか、明らかにされたい。 四 港湾施設の裏込め材としての海砂は、内部摩擦角度が大きく比重の小さいものが良いか、それとも内部摩擦角度が小さく比重の大きいものが良いのか、明らかにされたい。 五 港湾施設埋立工事における構造物(ケイソン)の埋込め海砂は、単位体積重量が重いのが良いか、政府の見解を明らかにされたい。 六 裏込め材の設計基準値における単位体積残留水位上、単位体積残留水位下とは、それぞれいかなる学説上の意味であるか明らかにされたい。 七 政府が定める、港湾施設の裏込め材の設計基準値において、空中単位体積重量なる概念があるか。あるならば、その学説上の意味を明らかにされたい。 八 政府の発注する港湾工事において、裏込め材、裏埋め資材に関し、飽和状態単位体積重量二・〇トン/立方メートル、内部摩擦角度三十度、空中単位体積重量一・八トン/立方メートルの土質定数を規格とするという定めがあるか、明らかにされたい。 九 飽和状態単位体積重量二・〇トン/立方メートルに満たない材料は、内部摩擦角度三十度以下の内部摩擦角度の低い材料であるという相関関係が存在するのか、明らかにされたい。 右質問する。 |