質問主意書

第154回国会(常会)

答弁書


答弁書第二六号

内閣参質一五四第二六号
  平成十四年七月十六日
内閣総理大臣 小泉 純一郎   


       参議院議長 倉田 寛之 殿

参議院議員中村敦夫君提出米のカドミウム汚染に関する第三回質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員中村敦夫君提出米のカドミウム汚染に関する第三回質問に対する答弁書

一について

 平成九年産から平成十一年産までの米に含まれるカドミウムの調査は、米の安全性を確認して、米の公正かつ円滑な取引に資するよう農林水産省が実施したものであるが、一・〇ピーピーエム未満の濃度のカドミウムが検出された米の調査結果を公表した場合には、消費者が安全性の面で過度の不安感を抱き、米の円滑な流通に支障を来すおそれがある一方で、当該米については、食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)上安全性の面で問題はないことから、その結果について公表する必要はないと判断したところである。

二について

 農林水産省が実施した平成十二年産米以降の調査において、調査結果の公表について事前に調査対象者等の了解を得るに際しては、市町村別の検出点数の公表ですら了解を得ることが容易ではなかったところであり、個別の検出数値まで公表することについては、了解を得ることは極めて困難と判断したものである。

三について

 これまでに農林水産省が実施した米に含まれるカドミウムの調査については、一・〇ピーピーエム以上のカドミウムが検出された調査結果及び調査対象者等から事前に公表の了解が得られた調査結果の事項のみを公表してきたところであり、分析試料点数で四万点を超える過去の調査結果について、調査対象者等から事前に公表の了解を得ていない事項についてまで改めて公表の了解を得ることは困難であると考えている。