第154回国会(常会)
質問第五号 米軍機の低空飛行訓練に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成十四年二月一日 小泉 親司
参議院議長 井上 裕 殿 米軍機の低空飛行訓練に関する質問主意書 一月二三日午後、山梨県南巨摩郡中富町にて米軍横田基地所属のC-130が低空飛行をしていることが目撃された。日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」山梨通信部が横田基地報道部を通じて確認を求めたところ、「横田基地所属のC-130である」、「地上五〇〇~一〇〇〇フィート(一五〇~三〇〇メートル)に飛行ルートがある」、「日本政府とも合意されている」との説明があった。 よって以下質問する。 一 日本政府が合意したという点について 1 横田基地報道部は、山梨県中富町の上空を含む米軍飛行ルートについて、「日本政府とも合意されている」と説明した。飛行ルート設定について日本政府が合意したことは事実か。 2 いつ、どの機関で、合意したのか。 二 飛行ルートの内容について 1 横田基地報道部は、「地上五〇〇から一〇〇〇フィートの飛行ルートがある」と説明した。高度五〇〇フィートから一〇〇〇フィートの飛行ルートが設定されているのは事実か。 2 当該中富町上空を通る米軍飛行ルートはどこから、どこまで設定されたものか。 3 中富町のほか、当該米軍飛行ルートが通る自治体を示されたい。 4 当該飛行ルートの幅は何キロとされているのか。 5 この飛行ルートは固定的なものか、臨時的なものか。 三 飛行ルートを使用する軍種について 1 今回は米空軍のC-130が目撃されたが、これまで米海兵隊所属機、米海軍空母艦載機の飛行が目撃されてきた。過去、目撃された米海兵隊所属機、米海軍空母艦載機も当該飛行ルートを飛行してきたのか。 2 当該飛行ルートでは、すべての米軍機が飛行することになっているのか。 四 高度について 1 横田基地報道部は、五〇〇フィート(一五〇メートル)から一〇〇〇フィート(三〇〇メートル)に飛行ルートが設定されていると説明した。当該中富町は人口密度が一〇五人/平方キロメートルであるが、富士川沿いには役場を始め多数の住宅、学校も病院も存在する。政府はそれを承知で、米軍が上空一五〇メートルから三〇〇メートルを飛行ルートに設定することに合意したのか。 2 航空法施行規則第一七四条(最低安全高度)一項イは、「人又は家屋の密集している地域の上空にあつては、当該航空機を中心として水平距離六百メートルの範囲内の最も高い障害物の上端から三百メートルの高度」と規定している。米軍が設定した当該飛行ルートは航空法施行規則違反ではないのか。 3 航空法並びに航空法施行規則に違反した事実が明らかになった以上、政府は米側に当該飛行ルートの廃止を求めるべきではないか。 右質問する。 |