第150回国会(臨時会)
答弁書第二〇号
内閣参質一五〇第二〇号 平成十二年十二月十九日 内閣総理大臣 森 喜朗
参議院議員小泉親司君外一名提出神奈川県内の米軍基地・施設における遊休部分の返還に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員小泉親司君外一名提出神奈川県内の米軍基地・施設における遊休部分の返還に関する質問に対する答弁書 一の1について 富岡倉庫地区は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)第二条1に基づき我が国がアメリカ合衆国(以下「米国」という。)に提供している施設及び区域であり、アメリカ合衆国軍隊(以下「米軍」という。)は、同地区を、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号。以下「日米安保条約」という。)の目的達成のために必要な物資の荷揚場、資材置場等として使用していると承知しており、御指摘の「岸壁部分」を含め、同地区の返還を求めることは考えていない。 一の2について 日米地位協定第二十五条に基づく日米合同委員会(以下「日米合同委員会」という。)において、日本国政府から、米国政府に対し、日米地位協定第二条2に基づき富岡倉庫地区の一部の返還を要請した結果、別紙一の土地等が我が国に返還された。 一の3について 日米地位協定第二条3により、米国は、施設及び区域の必要性について絶えず検討することとされており、富岡倉庫地区についてもこのような検討を行っているものと承知している。 一の4について 富岡倉庫地区は、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基づく行政協定(昭和二十七年条約第六号。以下「日米行政協定」という。)第二条1に基づいて米国に提供したものであり、日米地位協定第二条1(b)により、同条1(a)の規定に従って合意した施設及び区域とみなされている。
二の1について 上瀬谷通信施設は、日米地位協定第二条1に基づき我が国が米国に提供している施設及び区域であり、米軍は、御指摘の「囲障区域以外の部分」を含め、同施設を、日米安保条約の目的達成のために必要な通信施設として使用していると承知している。 二の2について 事務レベルの意見交換の過程において、神奈川県内における米軍の家族住宅が不足しているとして、米軍の側から家族住宅建設の要望がなされたことは事実である。一方、上瀬谷通信施設については、二の1についてで述べたとおり、米軍は現在も通信施設として使用していると承知している。 二の3について 上瀬谷通信施設における家族住宅及び倉庫群建設に関する米軍の計画については、承知していない。 二の4について 上瀬谷通信施設は、現在も日米安保条約の目的達成のために必要な通信施設として使用されていると承知しており、我が国に返還するよう要請する必要があるとは考えていないことから、日米地位協定第二条2に基づき同施設の返還を要請したことはない。 二の5について 日米地位協定第二条3により、米国は、施設及び区域の必要性について絶えず検討することとされており、上瀬谷通信施設についてもこのような検討を行っているものと承知している。 二の6について 上瀬谷通信施設は、日米行政協定第二条1に基づいて米国に提供したものであり、日米地位協定第二条1(b)により、同条1(a)の規定に従って合意した施設及び区域とみなされている。
三の1について 池子住宅地区及び海軍補助施設は、日米地位協定第二条1に基づき我が国が米国に提供している施設及び区域であり、米軍は、同施設を、日米安保条約の目的達成のために必要な住宅、資材置場等として使用していると承知している。 三の2について 日米合同委員会において、日本国政府から、米国政府に対し、日米地位協定第二条2に基づき池子住宅地区及び海軍補助施設の一部の返還を要請した結果、別紙二の土地等が我が国に返還された。 三の3について 日米地位協定第二条3により、米国は、施設及び区域の必要性について絶えず検討することとされており、池子住宅地区及び海軍補助施設についてもこのような検討を行っているものと承知している。 三の4について 池子住宅地区及び海軍補助施設は、日米行政協定第二条1に基づいて米国に提供したものであり、日米地位協定第二条1(b)により、同条1(a)の規定に従って合意した施設及び区域とみなされている。
四について 深谷通信施設は、日米地位協定第二条1に基づき我が国が米国に提供している施設及び区域であり、米軍は、同施設を、日米安保条約の目的達成のために必要な通信施設として使用していると承知している。 |