第149回国会(臨時会)
質問第六号
劣化ウラン弾薬きょう流出に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成十二年八月四日 照屋 寛徳
劣化ウラン弾薬きょう流出に関する質問主意書 二〇〇〇年六月一日、国会から帰宅途中で劣化ウラン弾の薬きょうが沖縄県中頭郡西原町のスクラップ業者の物資置場で発見されたとのニュースを聞き、大変驚いた。私は、直ちに現地へ直行し、翁長正貞西原町長と一緒に現場確認、関係者からの事情聴取を行い、外務省職員らへの放射能汚染調査を要求した。
一、二〇〇〇年五月三十一日、西原町のスクラップ業者の物資置場で発見された約四百七十発の劣化ウラン弾薬きょう及び保管場所周辺等における放射能汚染調査の実施内容とその結果の詳細を明らかにされたい。 二、政府は、アメリカ政府に対し発見された劣化ウラン弾薬きょうの流出時期、流出経路等について照会したとのことであるが、アメリカ政府からどのような回答を得られたのか明らかにされたい。 三、劣化ウランの使用について我が国の国内法上、どのような規制があるのか明らかにされたい。 四、米軍の廃棄物管理・不用品払下げの運用について、日本政府としてのチェックシステムがあるか。また、米軍の廃棄物管理・不用品払下げの運用は現行のままで良いと考えているのか明らかにされたい。 五、PCBなどの有毒物質、劣化ウラン弾の薬きょう流出など基地による環境汚染は深刻である。基地は最大、最悪の環境汚染源である。しかも、いったん環境汚染の事態が発生した場合、有毒物質、汚染物質の存否、管理等についての情報はなかなか開示されないのである。政府は、現行日米地位協定を改正して、自治体による環境調査、環境影響評価のための基地内立入調査権を確立すべきと考えるが、政府の対応を明らかにされたい。 六、米空軍第一八航空団のジェームス・スミス司令官は、二〇〇〇年五月二十四日、嘉手納弾薬庫地区内に劣化ウラン弾が保管されていることを明らかにした。政府は、スミス司令官の発表をどのように受け止めているのか。また、政府は、アメリカ政府に対し劣化ウラン弾の沖縄からの撤去を求めたか。求めていないとすれば、その理由を明らかにされたい。 右質問する。 |