質問主意書

第145回国会(常会)

答弁書


答弁書第二四号

内閣参質一四五第二四号

  平成十一年七月三十日

内閣総理大臣 小渕 恵三   

       参議院議長 斎藤 十朗 殿

参議院議員福島瑞穂君提出国旗国歌法制化に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員福島瑞穂君提出国旗国歌法制化に関する質問に対する答弁書

一について

 政府としては、昭和四十九年十二月に政府が実施した「年号制度・国旗・国歌に関する世論調査」(以下「昭和四十九年の政府の世論調査」という。)と御指摘の報道各社が行った世論調査では、質問事項が同一ではないことなどから、単純に比較することには問題があると考えるが、御指摘の調査のほか、他の新聞社の調査では、日の丸は日本の国旗と思う者の比率は九十パーセントを超え、君が代は日本の国歌と思う者の比率は八十パーセントを超えるという結果が出ている。
 いずれにせよ、最近の世論調査の結果は、日の丸及び君が代がそれぞれ我が国の国旗及び国歌として、国民の間に広く定着していることを示しているものと考えている。

二について

 政府としては、長年の慣行により、日の丸及び君が代がそれぞれ我が国の国旗及び国歌として、国民の間に広く定着しているものと考えている。

三について

 政府としては、昭和四十九年の政府の世論調査の結果や、政府として国旗及び国歌の法制化の検討に着手する旨を表明して以降報道各社で実施された国旗及び国歌に関する世論調査の結果からも裏付けられるとおり、日の丸及び君が代がそれぞれ我が国の国旗及び国歌として、国民の間に広く定着しているものと考えている。

四について

 政府としては、法制化に当たり、国旗の掲揚等に関し義務付けを行うことは考えていない。したがって、現行の運用に変更が生ずることとはならないものと考えている。

五から七までについて

 学習指導要領は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)及び同法施行規則(昭和二十二年文部省令第十一号)の規定の委任に基づいて教育課程の基準として文部大臣が告示として定めるものであり、法規としての性質を有している。各学校は学習指導要領に基づいて、教育課程を編成し実施する責務を負うものである。国旗及び国歌の指導についても、各学校は学習指導要領の定めるところに基づき、児童生徒を指導する責務を負うものである。

八について

 国旗及び国歌の法制化は、長年の慣行により、日の丸及び君が代がそれぞれ我が国の国旗及び国歌として、国民の間に広く定着していることを踏まえ、成文法にその根拠を明確に規定するために行うこととしたものであり、法制化に伴い、学習指導要領に基づく、学校におけるこれまでの国旗及び国歌の指導に関する取扱いを変えるものではない。

九について

 八についてで述べたように、学習指導要領に基づく、学校におけるこれまでの国旗及び国歌の指導に関する取扱いを変えるものではない。