質問主意書

第132回国会(常会)

質問主意書


質問第九号

マーシャル諸島ミリ環礁における旧日本軍の武器撤去と復旧問題に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成七年三月八日

竹村 泰子   


       参議院議長 原 文兵衛 殿


   マーシャル諸島ミリ環礁における旧日本軍の武器撤去と復旧問題に関する質問主意書

 一九九四年八月に東京で行われた「アジア・太平洋戦後補償国際フォーラム」に、マーシャル諸島共和国のミリ環礁出身の国会議員および島民の代表が来日し、同環礁で行われた旧日本軍による住民虐殺について証言するとともに、日本政府に対し、終戦に際しここに旧日本軍が放置した武器、弾薬などの撤去と復旧を訴えた。こうした活動はマーシャル諸島共和国議会によって支持されており、武器、弾薬、特に地雷などの撤去と復旧問題は、爆発の可能性が高く危険であるとして、一九九五年二月に開催された「アジア・太平洋国会議員連盟」の会議においても同共和国代表によって言及された。
 ミリ環礁は、連合軍の反攻作戦に対する前線基地として要塞化されたことは明らかであり、戦後こうした武器、弾薬が放置されているとすれば、住民の安全を脅かし、経済活動を阻害するものとして、見過ごすことができない問題であると考える。戦後五十年に当たり、戦後補償の一環として、以下のことを質問する。
 こうした旧日本軍の放置した軍事物資や施設に関し、住民から強い撤去と復旧要請もあり、これに対する人道上の対応として、まず早急に、実務的な実態調査の必要があると思われるが、政府はどう考えているか。中国に残した旧日本軍の化学兵器の撤去問題に関しては、すでに政府の調査団を派遣している事実もある。また、これに代わる対策として検討中のものがあれば、これを明らかにされたい。

  右質問する。