第131回国会(臨時会)
質問第一〇号
特別栽培米振興策に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成六年十一月十六日 紀平 悌子
特別栽培米振興策に関する質問主意書 昭和六十二年九月二十一日付通達(食糧第一〇五〇号)で認められている特別栽培米は、全国レベルでは平成五年度で流通量一三〇二七トン、生産者数六四一九名、消費者数二五万二三九三名と順調に制度発足以来定着・発展をみている。地域的には、例えば熊本では五年産でも米の不作にかかわらず流通量二〇四〇トン、生産者数一一五八名、消費者数二〇二八四名と急増している。そこで、政府の特別栽培米政策につき、質問する。 一、食料と農業についてはその安全性を高め、もって国民の健康の基盤とすることが、「環境保全型農業の推進」として農政の中心課題となっているが、去る九月中旬の農政審議会報告では新たな米流通ルートとして有機栽培米の流通路の中心である「特別栽培米制度」については「計画外流通米」に分類され、自主流通米等の計画流通米とは一段低い扱いになっている。特別栽培米を、我が国の米流通の中に制度的にももっと明確に位置付けるとともに積極的振興策を推進すべきではないかと考えるが政府の見解はどうか。 二、食料の安全を求める消費者のニーズと、付加価値の高い有機栽培米を生産・販売し収益を増やそうという生産者の利益をともに考えれば、特別栽培米制度を振興させることこそが平成五年度農業白書にもいう「農村と都市の共生」に直結するものと考えるが、特別栽培米制度についての政府の今後の方針を明らかにされたい。 右質問する。 |